困難を乗り越えた力

2016年 9月
今年の夏は、スポーツの祭典オリンピックで大盛り上がりでした。
中国やアメリカなど大国と比べ、人口の少ない我が国日本が世界のレベルに追いつき抜き去っていく。参加選手の皆さんの頑張りは素晴らしいの一語につきます。野球界ではアメリカでイチロー選手がついにメジャー三〇〇〇本安打を達成しました。まさに「あっぱれ」です。スポーツの世界も学問の世界もビジネス界でも、偉業を成し遂げる方々には、皆さん共通したものがあります。それは心の強さです。心の強さとは心の切り替えの速さとも言えます。人間は思い通りの結果が出ないと、原因を自分ではなく、人のせいや環境のせいにしたがります。この思考が成功者とそうでない人との差なのです。誰でも自分に原因があるとは思いたくないのですが、同じことが起きてもそれで成果を上げる人もいれば、ますます落ち込んでいく人もいます。体操の団体で金メダルを取った選手たちの気持ちの切り替えの素晴しさ、爽やかさに心洗われました。
あるジャーナリストが「若さがそうさせる」と言う表現をされましたが、それは違います。彼らの努力する力がそうさせたのです。本当の苦しさ厳しさを乗り越えてきたことが、あの力、奇跡をよびおこしたのです。人間は皆同じように、素晴らしい能力を持って生まれてきています。その能力を十二分に発揮するには、人生においての困難を乗り越えることです。困難を乗り越えたときに、能力の扉が開き奇跡が起きるのです。人生七転び八起きと言う諺があるように、困難や苦しい努力を課すことが人を育てます。面白いことに、私は年とともに困難に対して「これは何の必然か」とこの先に待っているラッキーは何かなと障害が楽しくさえ思えるようになりました。厳しさの無い怠惰な道は、人に、優しさや思いやりの心を育んではくれません。オリンピックの舞台に輝く彼らの違いは能力の差でなく努力で育てられた心の差なのです。世の成功者と言われる人々との違いは学歴や知識などの差ではなく、心の差「人格の差」なのです。素晴らしい人生のために、困難を楽しみに変える自分造りを楽しみましょう。
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